ヒーター・ストーブの選び方を解説!種類や特徴も

ヒーター・ストーブの選び方を解説!種類や特徴も

ヒーターやストーブにはたくさんの種類があり、それぞれの違いを理解すると用途や部屋の特徴に適したアイテムを選ぶことができます。そこで今回は、ヒーターとストーブの選び方について詳しく解説していきます。ヒーターとストーブの特徴や種類を理解して、環境に適した暖房器具を使用しましょう。

寒い冬の日に「ヒーター」や「ストーブ」を使用する人が多いですが、種類や特徴、選び方について知っている方はあまり多くないのではないでしょうか。ヒーターとストーブにもいくつか種類があり、それぞれの違いを理解することで部屋に適したアイテムを選べるようになります。
そこで今回は、ヒーターとストーブの選び方について詳しく解説していきます。ヒーターとストーブの特徴や種類を理解して、環境に適した暖房器具を使用しましょう。

ヒーターとストーブの違いは?

ヒーターとストーブはよく混同されるため、それぞれの特徴や違いについてはあまり知られていません。

ヒーターとは
暖めた熱を温風や放熱によって熱する暖房器具のことを指します。
ストーブとは
燃料などを燃やした熱で部屋全体を温める暖房器具のことを指します。

ヒーターとストーブは、「燃料を燃やして暖めるかどうか」に違いがあります。どちらにもメリットデメリットがあり、種類も多くあるため、使用する場所や環境に応じて使い分けるのがよいでしょう。ヒーターとストーブの種類については、下記にて解説していきます。

ストーブの種類

ストーブは、大きく分けると3種類に分けられます。どのような特徴があるのか具体的にみていきましょう。

電気ストーブ

電気ストーブは、電源を使用して熱エネルギーで部屋全体を暖める暖房器具を指します。ハロゲンを使用している電気ストーブは、温度が上昇するのが早いのが特徴ですカーボンを使用している電気ストーブは遠赤外線のため、体全体をじんわり暖められます

基本的にはコンセントをさすだけで使用できるため、給油や速暖性を求めている方にとくにおすすめの暖房器具です。また手に灯油のにおいがつく心配がないのも魅力です。

ES-K730(W) テクノス 電気ストーブ 800W ホワイト

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補助暖房の定番、強弱切替式 電気ストーブ(ホワイト)。シンプル、薄型設計。転倒OFFスイッチ付き

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石油ストーブ

石油ストーブは、灯油を燃料として部屋全体を暖める暖房器具です。電気を使用しないため、電気代を抑えられます。電気ストーブよりも石油ストーブのほうが、広範囲に温められるので、部屋全体を暖かくしたい方にとくにおすすめです。

ただし、灯油代や灯油のにおいが気になる方は、電気ストーブかガスストーブを使用したほうがよいでしょう。

KS-67H トヨトミ 対流形石油ストーブ ホワイト

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最大で24畳のスペースを暖める高火力のストーブ。家族が集まる広い空間や底冷えするガレージなど様々な場面で活躍します。

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ガスストーブ

ガスストーブは、ガスを燃料として部屋全体を暖める暖房器具です。ガスストーブはハイパワーで部屋全体を暖められるため、速暖性も高いことが特徴です。基本的には、石油ストーブと仕組みは同じですが、ガスストーブが必要ないため手を汚さずにすみます。

ただし、ガスストーブを使用する場合は、ガス栓が必要です。近くにガス栓がなければ使用できません。部屋にガス栓があり、部屋全体をすぐに暖めたい方にガスヒーターの使用をおすすめします。

ヒーターの種類

ヒーターにも、いくつか種類があります。速暖性の高いものや電気代が抑えられるものなど、それぞれに特徴があります。どのようなヒーターの種類があるか具体的に紹介します。

ファンヒーター

ファンヒーターとは、暖めた空気をファンによって送り出す暖房器具のことを指します。ファンヒーターのなかでもいくつか種類があり、ガス、電気、石油を使用するなど、それぞれに特徴があります。ここでは、ファンヒーターの3つの種類についてご紹介します。

セラミックファンヒーター

特殊加工されたセラミックに電気を通すことで熱を生み出し、ファンで熱風を送り出す暖房器具をセラミックファンヒーターといいます。

セラミックファンヒーターは、速暖性が高く、スイッチを入れるとすぐに暖かい熱を出してくれます。燃料を必要としないので、手を汚す心配もなく、石油などのにおいも気になりません。

ただし、セラミックファンヒーターは速暖性に強い一方で、ほかのヒーターに比べると暖房力ではやや弱いものが多いです。セラミックファンヒーターを利用する場所としては、トイレや小さな部屋などがおすすめです。コンパクトな持ち運びが便利な暖房器具を探している方は、セラミックファンヒーターの使用を検討してみてください。

HX-SK12-W シャープ プラズマクラスター加湿セラミックファンヒーター

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足元をしっかり温め、加湿も清潔にたっぷりできるセラミックファンヒーター

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石油ファンヒーター

石油ファンヒーターは、灯油を燃料として、暖められた温風を送り出し部屋を暖める暖房器具のことです。

ガス栓なども必要ないため、使用前に工事をする必要はありません。コンセントがあれば、比較的どこでも持ち運び自由なことが特徴です。速暖性が高く、部屋全体を暖められることから家に1つあればかなり重宝する人気のファンヒーターです。

一方で、石油ファンヒーターは灯油を必要とすることから、手が汚れる恐れがあり、使用時に灯油のにおいが部屋に充満する可能性があります。
こまめに換気をする必要があり、面倒と感じる方もいるでしょう。また小さなお子様がいるご家庭では、使用する際に十分な注意が必要です。

石油ファンヒーターは持ち運びを自由にできるため、灯油を給油することを手間と感じない方にはおすすめの暖房器具です。もちろん灯油代はかかりますが、電気代は抑えられることもメリットです。

ガスファンヒーター

ガスファンヒーターは燃料としてガスを使用し、暖めた空気を温風に乗せて、部屋全体を暖める暖房器具です。

ガスファンヒーターの最大の特徴は、暖房力が高い点です。パワーが強力なため、真冬の寒さでもガスファンヒーターがあれば寒いということはないでしょう

ただし、ガスファンヒーターはどの家庭でも使用できるわけではありません。ガス栓がないご家庭では、基本的にはガスファンヒーターは使用できません。また、賃貸として住んでいる方はガスファンヒーターのガス栓がないことが多いため、大家さんの許可をもらわなければ使用できません。いま暮らしている家にガス管が通っていて、利用できる状態にある方にはガスファンヒーターの使用をおすすめです。

暖房力のパワーや光熱費など、総合的にみるとガスファンヒーターはほかのヒーターに比べて優れている点が多くあります。もしガス栓がなくて、ガスファンヒーターを使用したいと考えている方は別途工事が必要です。

遠赤外線ヒーター

遠赤外線ヒーターとは、カーボンやグラファイト、ハロゲンなどの素材を使った暖房器具のことを指します。

電気と遠赤外線の両方の力で、体の芯から暖めてくれるのが特徴です。

ただし、沿線赤外線ヒーターは部屋全体を暖めるのには向いておらず、トイレや洗面所などピンポイントで暖めたい場所に向いています。ここでは、遠赤外線ヒーターのなかから3種類の遠赤外線ヒーターをご紹介します。

ハロゲンヒーター

ハロゲンを使用して、電気の熱で暖める暖房器具をハロゲンヒーターといいます。

スイッチを入れるとすぐに暖まるため、速暖性は高いといえます。また、持ち運びが便利で、コンセントがあればすぐに使用できます。価格も安価で入手しやすいのもメリットでしょう。

一方、ハロゲンヒーターのデメリットは電気代が高い点です。カーボンヒーターよりも効率が悪く、エネルギーを多く消費してしまいます。また、部屋全体を暖められないため、使う場所が限られることも弱点です。

ハロゲンヒーターは台所やトイレ、仕事や勉強しているときに足元を暖めたい場合におすすめです。ただし、毛布などがハロゲンヒーターに触れると火災の原因になるため、使用する際は十分に注意してご使用ください。

PH-800 テクノス パラボラハロゲンヒーター ホワイト

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2秒速暖、スイッチ入れたらすぐ暖かい!換気不要でお部屋の空気を汚さないパラボラ型ハロゲンヒーター

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カーボンヒーター

カーボンヒーターは、炭素繊維に電気を通すことで熱を発生させ、部屋を暖める暖房器具です。

遠赤外線を放出しているため、体を芯から暖められます。ハロゲンヒーターと比べると、赤外線放射量は約2倍です。ハロゲンヒーターよりもカーボンヒーターのほうが熱効率に優れています。カーボンヒーターもそれほど値段は高くないため、手軽に入手できるでしょう。

ただし、ハロゲンヒーターはカーボンヒーターに比べると暖められますが、部屋全体を暖めるのにはやはり向いていません。ハロゲンヒーターと同様に、部分的に暖めるのに向いている暖房器具のため、性能をしっかり確認、比較したうえで使用を検討しましょう。

CHM-4532(K) テクノス カーボンヒーター ブラック

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体の芯まで暖まって、ポカポカ持続!首振り機能で暖かさ広がるカーボンヒーター。

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グラファイトヒーター

グラファイトヒーターは発熱体が黒鉛で、基本的にはカーボンヒーターと同じです。発熱体を黒鉛にすることで熱効率が上がり、速暖性が高いのが特徴です。速暖性が高いだけでなく、赤外線の放射量が多いため、カーボンヒーターよりもさらに体を芯から暖めてくれます。

しかし、グラファイトヒーターは性能に優れている分、カーボンヒーターよりも値段が高価です。カーボンヒーターより費用がかかる分、予算と相談しながら購入を検討する必要があります。とにかく早く部屋を暖めたい方におすすめの暖房器具です。

その他のヒーター

ハロゲンヒーター、カーボンヒーター、グラファイトヒーター以外にもいくつか種類があります。少しタイプの違うヒーターを2つご紹介します。

オイルヒーター

難燃性のオイルを暖め、中にある放熱板で循環させ、部屋を暖める暖房器具をオイルヒーターといいます。

オイルヒーターは、部屋全体をゆっくり暖められて火災の心配がないのが特徴です。空気も汚すことがないので、嫌な臭いも気になりません。送風はしないため、ホコリが舞う心配がなくアレルギー体質の方でも安心です。

一方、オイルヒーターは部屋全体が暖まるまでに時間がかかるのがデメリットです。速暖性に欠けるだけでなく、電気代も高いのがオイルヒーターの欠点です。ただし、お年寄りや赤ちゃんがいる家庭では、オイルヒーターは役立ちます。高温にならず、音もあまり出ないので、安全なヒーターを探している方にはおすすめの暖房器具といえます。

パネルヒーター

パネルヒーターは、電熱線が熱を出すことで部分的に暖める暖房器具のことをいいます。

オイルヒーターは、オイルを暖めるための時間は必要ですが、パネルヒーターは速暖性は比較的早いのが特徴です。オイルヒーターと同じく、空気を汚さず、火災のリスクが低いのも特徴のひとつです。

デメリットとしては、部屋の温度を上げるのには向いておらず、部分的な暖をとるのにおすすめという点です。また、価格も少し高めのものが多いのがパネルヒーターのデメリットといえるでしょう。
パネルヒーターは、冬の寒い時期に脱衣所などをすぐに暖めたいときに使用するのがおすすめです。コンセントがあればすぐに使用できるため、安全でコンパクトなヒーターを探している人におすすめです。

DH-450 テクノス テーブルヒーター (本体)黒、(カバー)ブラウン

DH-450 テクノス テーブルヒーター (本体)黒、(カバー)ブラウン

体の芯まで温まるカーボンヒーターを机の下に取り付けて足元を暖めます

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ヒーターとストーブの選び方のポイント

ヒーターとストーブにはいろいろな種類があり、それぞれ特徴が異なります。自分の部屋の大きさや特徴に応じて、ヒーターやストーブを選ぶ必要があります。先述した暖房機器の特徴以外にも、タイマー機能がついているものや首振り機能があるものなど、機種によっても搭載されている機能はさまざまです。そこでここでは、ヒーターやストーブを購入する際の選び方や、気を付けるべきポイントについて解説していきます。

部屋のサイズにあわせて選ぶ

ヒーターやストーブを、部屋のサイズを意識して選ぶのは非常に重要です。すぐに部屋を暖められるように、部屋に対する表示サイズよりも少し大きめのものを選ぶのがおすすめです。部屋のサイズよりも大きめの暖房器具を購入した場合でも、温度は設定で調節ができるため、無駄な灯油や電気代をかけずに済みます。

10畳ほどの個室や寝室では最大出力3.2kW~4.0kWのもの、15畳ほどのリビングなどでは4.8kw~5.8kwのものを用意すれば問題ないでしょう。部屋のサイズ感に応じて、ヒーターやストーブを選んでいきましょう。

省エネ機能をチェックする

省エネ機能が搭載されているかも、ヒーターやストーブを選ぶ際に重要なポイントになります。ヒーターやストーブのなかには、省エネモードが搭載されていないものもありますが、省エネモードがある暖房器具は電気代や灯油代、ガス代を極力抑えられます。省エネモードでは、人感センサーやエコモードといった機能があり、最小限のエネルギーを使用して暖められるので電気第の節約に効果が期待できます。

石油ファンヒーターはエネルギーの9割以上は灯油なので、省エネ機能がある機器の場合、電気代を抑えたい方にもおすすめです。近年、灯油代の価格は上昇しているため、省エネモードを利用して無駄なエネルギーを抑えるのが望ましいです。

出力調節ができるかで選ぶ

事前に出力調節できるかをチェックすることも重要です。出力調整ができると、暖めたい温度に応じて温度調節を容易にできます。持ち運びができるストーブやヒーターがあれば、使う部屋によって出力を変更でき、とても便利です。もし出力調整ができなければ、無駄なエネルギーを使ってしまい、光熱費が高くなってしまいます。温度設定をどれだけ調節できるのかも、購入前によく確認しておきましょう。

タイマー機能の有無で選ぶ

タイマー機能があると、2つの使い方ができます。1つ目の方法としては、朝起きる前に自動点火機能で点火するように設定しておけることです。設定しておけば、寒い朝でも部屋のなかを暖かい状態にして起きられます。
2つ目の使い方としては、スリープモードです。寝る前に使用して、1時間後に自動で電源をオフになるように設定しておけば、つけっぱなしを防止し、光熱費を抑えられます

安全機能の内容で選ぶ

ヒーターやストーブに安全機能があれば、未然に火災を防げます。たとえば、ストーブの場合、点火している状態で本体を転倒させてしまうと、火が部屋の中に燃え移ります。

どのヒーターやストーブも、 基本的には転倒した場合に自動で電源がオフになる機能が備わっていますが、あまりにも安価な製品だと、「自動オフ機能」が作動せずに効果が発揮されない場合があります。本体が倒れたら、すぐに電源がオフになり、火災が起こらないような安全なストーブやヒーターを使用することが大切です。

また、小さなお子様がいる家庭では、「チャイルドロック機能」があると安心です。小さな子供は、ストーブやヒーターのボタンを勝手に押してしまうことがあります。チャイルドロック機能があれば、一時的にボタンの操作を制限できるため、誤操作を未然に防げます。チャイルドロック機能のほかにも、温風が出る部分に子供が手を入れてしまわないように工夫がなされている構造のヒーターやストーブもあります。小さなお子様がいらっしゃる家庭では、より安全面に考慮した暖房器具の購入を検討しましょう。

首振り機能の有無で選ぶ

ヒーターやストーブには、「首振り機能」はついているものとついていないものがあります。首振り機能がついている製品であれば、部屋全体を暖められます。とくに電気ストーブには、首振り機能がついていたほうが便利です。脱衣所やトイレで使用する際に、首振り機能があれば寒い日でも足元周りを暖められます。

もともと部屋全体を暖めるタイプの暖房機器を購入した場合は、首振り機能がついていなくても問題ないでしょう。暖房機器の設置を検討している部屋の間取りや使い方にあわせて、首振り機能の有無を選択しましょう。

まとめ

ヒーターやストーブにはさまざまな種類があり、特徴もそれぞれ異なります。ヒーターやストーブは単に部屋を暖めるだけでなく、安全面や光熱費などあらゆる面を考慮して購入するのが望ましいです。

まずは部屋の大きさを考えて、速暖性の高いものが必要なのか、燃料は何が必要なのか、をよく理解する必要があります。機能も省エネモードが搭載されていたり、出力調整ができたりするものなど、機種により期待できる効果は大きく異なります。

暖房器具の種類、そしてそれぞれに備わった機能や使用する燃料などを踏まえて、ご自身の用途や使用場所にピッタリのヒーターやストーブを選んでみてください。

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