エアコン代を節電する5つのポイントを紹介|やってはいけないNG例も

エアコン代を節電する5つのポイントを紹介|やってはいけないNG例も

電気料金が高騰し、毎月の明細を見てお悩みの方も多いのではないでしょうか。快適にすごしながら節電対策にもつながるよう、エアコンの使用ポイントを理解しておくことが大切です。今回はエアコン代を節約したいと考える方のために、快適に使用しながら節電もできるポイントや間違いがちなNG例をご紹介します。

電気料金が高騰し、毎月の明細を見てお悩みの方も多いのではないでしょうか。
エアコンは欠かせない家電であり、よく使うシーズンでは電気代の多くを占めます。

エアコン代を節約したいと考える方のために、快適に使用しながら節電もできるポイントや間違いがちなNG例をご紹介します。

電気料金は上がっていく見込み

2023年10月より電気料金はさらに上がる見込みです。

電力需給のひっ迫に加え、ウクライナ情勢の影響などさまざまな要因が重なり、電気料金の高騰が続いていましたが、政府による補助制度もあり、2023年2月からは落ち着きを見せました。
政府からの補助制度は2023年9月までの実施予定だったものの、延長されることが決定しています。

しかし2023年10月からの補助制度の割引率が変わり、9月まで受けられていた補助の半分となります。
補助が延長されることになりましたが、割引率が半分となったため今後の電気料金は上がっていくことが予想されます。

エアコンを節電しながら使う5つのポイント

エアコンの節電対策について5つのポイントにわけてご紹介します。

POINT1.エアコンを効率よく稼働させる

エアコンを効率良く稼働させて、快適な温度を保てるようにしましょう。

風量は「自動運転」を利用する

風量の設定は、「自動運転」がおすすめです。

「弱」運転のほうが消費電力は少ないと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、「弱」運転の場合、設定温度に達していてもそのまま運転を継続させます。
「自動運転」の場合、素早くフル稼働し、設定温度に達したら自動で弱めたり運転を切り替えたりして、設定温度を効率よくキープしてくれます。

季節に合わせて風向きを変える

季節に合わせて風向きを変えるのがポイントです。
温かい空気は上に、冷たい空気は下に集まります。冬場の暖房は下向きにして運転し、夏場の冷房は上向きにして運転すると、部屋全体に効率よく風が行き渡りやすくなります。

設定温度を1℃緩和させる

エアコンの設定温度を1℃変えるだけで、節電効果が期待できます。1℃変わると電気代は約10%節約できるといわれています。
エアコンは、外気温と設定温度の差を埋めようと稼働し電力を消費します。
そのため設定温度を、冬の暖房では1℃下げ、夏の冷房では1℃上げることで節約につながります。

しかし、1℃の変化によって快適さが失われることも考えられます。
扇風機など他の空調家電を併用したり、カーテンやすだれなどで断熱対策をしたりして、快適さをキープできるようにしましょう。

設定温度を下げる前に風量を強くする

人は風があたると同じ温度でも涼しく感じます。暑いときは、エアコンの設定温度を下げるのではなく、風量を強くして様子をみましょう。
エアコンの設定では、温度を下げるよりも風量を強くするほうが電気代の節約になります。

「弱冷房除湿」を利用する【夏場のみ】

冷房を使用するよりも、除湿を利用するほうが節電になることがあります。
エアコンの除湿機能には、「弱冷房除湿」と「再熱除湿」があり、「弱冷房除湿」は冷房よりも電気代が安いため節電につながります。

反対に「再熱除湿」は冷房よりも高くなります。エアコンのスペックを確認して備わっている除湿機能を確かめてから使用するようにしましょう。

POINT2.エアコン以外の空調家電を併用する

エアコンだけでなくその他の空調家電を併用することで、エアコン代を節電しつつ快適な温度をキープできます。

加湿器を併用する【冬場のみ】

冬場は加湿器の併用がおすすめです。湿度が上昇すると体感温度も上昇するといわれています。

また快適な湿度は40~60%といわれており、40%を下回ると乾燥につながりインフルエンザウィルスなどの感染力も高まります。
そのため適切な湿度をキープするためにも、加湿器を併用するようにしましょう。

扇風機を併用する【夏場のみ】

夏場は扇風機の併用がおすすめです。風にあたることで、同じ温度でも涼しく感じることができます。
エアコンの設定では、温度を下げるよりも風量を強くするほうが電気代の節約になります。

サーキュレーターを併用する

サーキュレーターを併用することで、部屋全体の空気を循環させて、温度を一定にたもつことができます。
暖房の風は上に溜まりやすく、冷房の風は下に溜まりやすい性質があります。

エアコンの風向き設定だけでは部屋全体の空気を循環させることが難しい場合もあり、サーキュレーターを使って空気を循環させることが大切です。

POINT3.室内環境を工夫する

エアコン代の節電には、室内の環境を整えることも大切です。エアコンの設定やその他の家電に頼ることなく、節電につなげられます。

太陽の熱を活用する

冬は太陽の熱を室内に取り込んで、夏は太陽の熱を遮る工夫が大切です。

冬は窓からの日光を取り込むようにすれば、効率よく部屋を暖めることができます。
夏の場合には、エアコンで冷やしても窓からの日光によってエアコンの効果が低減するため、太陽熱を遮るようにします。

カーテンを使用する

カーテンをうまく利用することで、夏は室内の温度の上昇を防いだり、冬は熱を取り込んだりできます。

夏の日中の時間には、カーテンで遮光したりすだれやシェードなどを使ったりして、日光を遮ることがエアコンの節電につながります。

反対に冬は日中にカーテンを開けておき、温かい空気を取り込むようにします。

窓に断熱の工夫をする

窓の断熱対策も大切です。断熱加工がされていない窓などでは、冷房や暖房で快適になった室内の空気が外に流れ出し、反対に冷気や熱気が室内へと入り込んできます。

窓の断熱対策を行うと、冷房と暖房の双方の効き目をアップさせます。窓に断熱シートを貼ったり、プラスチックダンボールを窓に立てかけたりするだけで効果があります。

使用する前に換気をする

冷房を使用する前に換気することで節電につながります。

帰宅してから外気温よりも室温が高い場合は、まずは換気を行いましょう。窓を閉め切った状態だと、室内に熱気がこもり外気温よりも高くくなっている場合があります。

換気するには、2箇所の窓を開けると効率よく換気でき、対角線に窓があればより効果が高まります。
エアコンを使わずに室温の暑さを和らげることができるため、節電効果があるといえます。

POINT4.エアコンのメンテナンスをする

エアコンは定期的なメンテナンスを行うことで効率よく稼働します。

フィルターを掃除する

フィルターを掃除することでエアコンの運転効率が高くなります。

エアコンはフィルターをとおして、空気を吸い吐き出しています。フィルターにホコリなどがたまっていると、うまく空気を取り込むことができないため、エアコンの効き目が悪くなってしまいます。

2週間に1回を目安に、掃除するのがおすすめです。掃除機でフィルターのホコリなどを吸い取り、汚れがひどい場合には水洗いをしましょう。

室外機を掃除する

エアコンの室外機は、季節の変わり目のタイミングで掃除するようにしましょう。

室外機のアルミフィンの部分に汚れが溜まっていると、エアコン効率が悪くなります。乾いたブラシを使って汚れを落とします。

室外機の吹き出し口はふさがない

室外機の吹き出し口がふさがれていないか確認しましょう。

室外機は室内の熱を逃がす必要があるため、吹き出し部がふさがれていると熱を逃がせなくなってしまいます。

室外機の周囲は可能な限りスペースを確保するほうが節電につながります。

室外機を直射日光に当てない

室外機に直射日光を当てることも、熱を逃がしにくくなり効率よく運転できなくなります。室外機の吹き出し口をふさがないよう、シェードなどで日陰を作りましょう。

POINT5.その他の対策

その他にもエアコン代を節電できる対策はあります。

使用しないときはプラグを抜く

エアコンを使用しないシーズンはプラグを抜いておきましょう。エアコンは使用していなくても、少量ではあるものの電力を消費しています。
リモコンで電源操作があったときに、その電波を受信するためです。使っていないのに電量を消費することがもったいないので、忘れずに抜くようにしましょう。

部屋の広さに適した機種を選ぶ

エアコンを購入する際には、部屋の広さに適した機種を選ぶことがポイントです。

エアコンは機種ごとによって、適応できる部屋の広さが異なります。
部屋の広さが10畳に対して、8畳用のエアコンを使用した場合、スペック以上の働きをしないといけないため、設定温度に達するために余分な電力を消費してしまいます。

適応できる部屋の広さが大きくなるほどエアコンの費用は高くなりますが、購入費用を節約しようとすると、ランニングコストがかかることになり本末転倒です。
設置する部屋の広さに適した機種を選ぶようにしましょう。

電気料金プランを見直す

電気料金プランの見直しは簡単にできる節約術です。料金プランだけでなく、契約会社の見直しも含めて検討してみましょう。
電気料金プランの見直しはコストがかかるものではなく、長期的に電気代を節約できる可能性のある対策です。

エアコンを省エネタイプに買い替える

エアコンを省エネタイプへ買い替えすることは効果の高い対策です。最新のエアコンは、電力を抑えながら快適にすごせるように省エネ技術が進化しています。
在宅ワークをしている、ペットのために外出時もエアコンをつけたままにしているなど、長い時間エアコンを使用している場合には、買い替えの検討もおすすめです。購入のコストはかかるものの、ランニングコストから見るとエアコン代を節約できる効果は大きくなります。

節電の逆効果になるかもしれないNG例4つ

節電だと思っていた対策が実は逆効果になるかもしれません。NG例をご紹介します。

風量を「弱」に設定する

エアコンの風量を「弱」に設定すると、稼働させてから設定温度になるまで時間がかかり反対に電力を消費することになります。
上述したとおり、「弱」ではなく、自動運転がおすすめです。

室外機カバーを使う

室外機カバーを使っていると、エアコンの吹き出し部がふさがれ熱を逃がせなくなるため、節電の逆効果になる恐れがあります。
汚れがつかない対策は大切ですが、吹き出し部をふさぐようなカバーで覆うのはNGです。

こまめにスイッチをオン・オフにする

エアコンのスイッチをこまめにオン・オフすると、節電の逆効果となる可能性があります。エアコンはスイッチを入れた直後がもっとも電力を消費します。
真冬や真夏の場合、少しの外出のためにオフするとせっかく快適だった室温は一気に外気温に近づき、再び設定温度に戻すために電力を消費するので節電にはなりません。
30分ほどの外出であれば、つけっぱなしがおすすめです。

空気の性質を理解せず風向きを設定するのはNG

空気の性質を理解せず風向きを設定していると、エアコンの効率が悪くなります。
温かい空気は上に、冷たい空気は下に集まる性質があるため、季節に合わせて風向きを変える必要があります。

暑いからといって冷房の風が当たるように下向きで運転させることは、節電の面からみるとNGです。
空気が循環せず温かい空気が上に溜まると、エアコンが設定温度に達していないと判断し、余分なフル稼働をさせてしまう可能性があります。

空気の性質を理解して、エアコンの風向きを調整することが節電対策につながります。

まとめ

電気代は今後も上がっていく見込みです。快適にすごしながら節電対策にもつながるよう、エアコンの使用ポイントを理解しておくことが大切です。

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