メーカーが想定している耐用年数は約10年
一般的に、エアコンの耐用年数は約10年と言われています。
大手空調メーカーのホームページによると、ほとんどのメーカーで10年を目安にすると良いと記載があります。これは、エアコン本体に記載されている「設計上の標準使用期間」が10年としている場合が多いからです。
また、メーカーがエアコン修理用の部品をおよそ9〜10年間製造しており、それ以降経過すると修理ができなくなってしまうことも関係しています。
国税庁がしている法定耐用年数の「6年」とは?
一方で、国税庁が定めている「法定耐用年数」は6年としています。
これは税務上の話で、家庭用のルームエアコンを法人が固定資産として購入した場合に減価償却できる年数です。
実際の寿命とは考え方が異なりますので、注意しておきましょう。
実際にエアコンを買い替えている年数の平均は約13年強
メーカーが設定している寿命は10年としていることが多いのは分かりました。
では、実際に家庭ではどれぐらいの年数で買い替えをしているのでしょうか。
内閣府が調査している「消費動向調査」によると、令和3年の調査では「13.2年」、令和4年の調査では「13.7年」との結果が出ています。
メーカーの設定している10年よりも長く使っている家庭が多いようです。
エアコンの買い替えの理由は「故障」が圧倒的多数で、令和3年が「65.3%」、令和4年は「67.9%」となっています。エアコンを使っている家庭のおよそ3分の2は、壊れるまで使い続けていることが分かります。
買い替えるべきか、修理をするべきか
実際にエアコンが故障してしまった時に迷うのが、修理して使い続けるか、買い替えをするかです。
1年未満の場合
お買い上げから1年未満に故障してしまった場合は、修理をするのがおすすめです。
どのエアコンメーカーもメーカー保証を1年間設けているため、保証期間内であれば無償で修理ができます。
無償修理を受けるには販売店印の入った保証書が必要ですので、大切に保管しておきましょう。
なお、当店はインターネット通販になるため保証書に販売店印はございませんが、商品発送のご案内メールに添付している「納品書(お買上明細書)」が販売店印に相当します。
当店でエアコンをお買い上げいただいた場合は、保証書と共に納品書の保管もお願い申し上げます。
1年以上3年未満の場合
お買い上げから1年以上経過すると、メーカー保証期間外となりますので、原則的に無償修理はできなくなります。
しかし、修理部品はある場合が多いので、修理の方が安くなる可能性があります。
また意外と知られていませんが、メーカー保証の中でも例外的に「冷媒回路」に該当する箇所のみは5年の保証になっているものもあります。
保証書の記載をよく確認しておきましょう。
工事会社による施工保証が使えることも
エアコン本体にはメーカー保証がありますが、取付工事をした際に、取付工事会社が「施工保証」を設けている場合があります。
エアコン本体の保証ではありませんが、設置に関する不具合を取付工事会社が保証してくれるものです。
故障の内容を確認し、エアコン本体ではなく施工箇所に不備が疑われる場合は、取付工事会社に相談してみると無償で修理できる場合があります。
なお、当店で取付工事込みのエアコンをお買い上げいただいた場合は、施工保証を3年間付けさせていただいています。

3年以上10年未満の場合
お買上から3年以上経過していると、ほとんどの場合は無償修理ができなくなってきます。
しかしながら、実際の買い替えまでの平均年数が約13年ということもあり、買い替えをするにはまだ早いと思うかもしれません。
そこで、これからエアコンの買い替えをご検討の方にご案内したいのが「延長保証」という制度です。
販売店によっては、保険会社と提携してメーカー保証を超える年数でも使える延長保証を用意しているケースがあり、一般的には「5年」「8年」「10年」などから選べるようになっています。
当店では自然故障のみですが※、延長保証をご用意しています。価格は下記の通りとなっておりますので、ぜひご検討してみてください。
※楽天市場店、ヤフーショッピング店では物損保証プランもご用意しています!
- 5年保証:税込3,850円
- 8年保証:税込7,480円
- 10年保証:税込10,780円
10年以上経過している場合
10年以上経過している場合は、「買い替え」をおすすめします。
記事前半でもご紹介した通り、エアコンメーカーは修理用の部品をおよそ10年間までしか製造していません。
部品の用意がないと修理代金が高額になるばかりか、場合によっては修理自体ができない可能性もあります。
10年経過していると、エアコンの機能や省エネなどの性能も向上している可能性が高いですので、買い替えを検討してみても良いでしょう。
そろそろ寿命かも。エアコン買い替え時期のサイン
エアコンは突然壊れてしまうこともありますが、その予兆となる異常が現れる場合も多くあります。
以下に列挙しますので、該当する場合は完全に故障して運転できなくなってしまう前に修理や買い替えを検討してみてください。
冷えない・暖まらない

冷媒ガスの不足が考えられます。ガス漏れの疑いがあります。
異音がする

部品の物理的な破損の可能性があります。室外機のコンプレッサー、室内機の送風ファンなどが考えられます。
また「ポコポコ」という音がする場合はドレンホースに空気が入っている可能性もあります。
異臭がする

室内機内部にカビが発生している場合があります。内部クリーニング機能を使ったり、解決しない場合はクリーニングをしてみたりしましょう。
室内機が水漏れする

排水が機能していませんので、ドレンホースが詰まっていたり、折れ曲がっていたりする可能性があります。
リモコン操作ができない

リモコン操作ができない場合は、「リモコンの故障」「エアコン本体の故障」のどちらかです。
リモコン故障の場合は単に電池切れの場合も考えられますので、よく確認してみましょう。
買い替えする場合は、工事費用込みのエアコンがおすすめ
いよいよ買い替えか、と思った場合はエアコン本体の検討も必要ですが、ほとんどの場合では同時に取付工事も必要です。
エアコンを購入する際には取付工事費用を込みにしている販売店も多く、エリア限定にはなってしまいますが、当店でもご用意しています。
自分で工事会社を探すよりも手間がかからず、有料のオプションにはなってしまいますが、既設のエアコンの取り外しや処分(リサイクル)も同時に行ってくれます。
総合的には安価で済む場合も多いので、ぜひ検討してみてください。

参考ホームページ
- エアコンの買い替えと修理 どちらがいいの?寿命は何年?
- エアコンの買い替え時期 まだ使えるけど、寿命かも?急に壊れたらどうしよう?
- 長期使用に伴うご注意
- エアコンの寿命は何年?故障・寿命のサインや長く使うポイントも解説
- 消費動向調査(令和3年3月実施調査結果)
- 消費動向調査(令和4年12月実施調査結果)
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