お掃除機能付きエアコンとは?見分け方やクリーニングの必要性について解説

お掃除機能付きエアコンとは?見分け方やクリーニングの必要性について解説

エアコンは定期的な掃除が欠かせません。最近ではこの手間を省くためにお掃除機能が搭載されたエアコンが多く販売されています。しかし、お掃除機能がついているからと言って掃除をしなくてもよいというわけではありません。今回は、お掃除機能付きエアコンについて詳しく解説していきます。

エアコンはフィルター掃除など、定期的な掃除が欠かせないものです。最近はお掃除機能が搭載されたエアコンが多く販売されていますが、自動で掃除をしてくれるなら「掃除をしなくても良い」と思っている方もいるのではないでしょうか?

しかし、大半のエアコンはフィルターのホコリを自動で掃除する機能が搭載されているだけで、掃除が不要というわけではありません。お掃除付きのエアコンも通常のエアコンと同様にお手入れが必要なのです。
今回は、お掃除機能付きエアコンの特徴、見分け方やクリーニングの必要性について解説します。

お掃除機能付きエアコンとは

エアコンの中でも主にフィルターを自動的に洗浄する機能がついたエアコンを「お掃除機能付きエアコン」と呼びます。お掃除機能付きのエアコンの名称は、メーカーによって異なり「フィルター自動掃除機能付きエアコン」「お掃除ロボ」という名称のエアコンもあります。
一方、お掃除機能なしエアコンは「スタンダードモデルのエアコン」と呼ばれています。

高機能な機種にはアルミフィンに付着した油煙や、タバコのヤニなどを自動洗浄するエアコンがありますが、自動で掃除をしてくれるのはホコリなどをキャッチするフィルターのみで、エアコンの内部まで掃除する機能は搭載されていないのがほとんどです。

取ったホコリはダストボックスというゴミ箱のような部分に溜まるため、フィルターの定期的なお手入れは少なくなりますが、半年に1回程度ダストボックスの掃除が必要になります。

お掃除機能と内部クリーン機能の違い

メーカーによって異なりますが、エアコンの「お掃除機能」はフィルターを掃除してくれる機能です。一方、「内部クリーン機能」は冷暖房や・除湿運転後に結露したエアコン内部を乾燥させる機能です。内部を乾燥させることで、カビやニオイの発生防止の効果があります。

内部クリーン機能という名称から、お掃除機能と似たようなイメージを持ちやすいのですが、内部クリーンはお掃除機能ではないのです。

お掃除機能付きエアコンの見分け方

お掃除機能なしのスタンダードモデルのエアコンとお掃除機能付きエアコンの違いは、主に4つあります。

①室内機に奥行きがある

お掃除機能付きエアコンには掃除機能が搭載されている分、内部構造が複雑なため本体に厚みがあります。室内機の奥行きが25cm以上であれば「お掃除機能付きエアコン」の可能性が高いと考えてよいでしょう。

②リモコンに「フィルターおそうじ」「手動掃除」などのボタンがある

お掃除機能付きエアコンのリモコンに「フィルターおそうじ」や「手動掃除」などのボタンがあります。スタンダードモデルのリモコンにはそれらのボタンはありません。

また、「内部クリーン」や「内部清掃」などのボタンは「内部クリーン機能」であるため、お掃除機能付きとは関係ありません。

③フィルターが簡単に取り外せない

スタンダードモデルのエアコンは、フィルターのお手入れがしやすいようにフロントカバーを開けるとフィルターをすぐに取り外せるようになっています。

一方、お掃除機能付きエアコンは自動でフィルター掃除を行ってくれる分、フィルターが半分しか見えていないタイプやロックがかかっているタイプがほとんどです。

④ダストボックスが付いている

お掃除機能付きエアコンはフロントカバーを開くと、自動的に除去したフィルターのホコリをためるためのダストボックスが装着されています。メーカーや機種によって呼び名や取りつけられている位置は異なりますが、スタンダードモデルのエアコンとは明らかに見た目が違うため、ダストボックスの有無から判断できます。

エアコンの型番で確認をする

上記のような方法でもお掃除機能付きエアコンか判別できないときは、メーカー名とエアコンの型番などによって確認することが可能です。

メーカー名や型番などは室内機の本体の下、もしくは横に貼られているシールに記載されています。これをもとに メーカーに問い合わせて確認してみましょう。

お掃除機能付きエアコンのメリット

お掃除機能付きエアコンの特徴や見分け方について紹介してきましたが、その機能を備えていることによるメリットについてみてみましょう。

フィルター清掃の手間を減らせる

フィルターの清掃は月に1回程度行うことが推奨されておりますが、お掃除機能付きであればフィルターを自動掃除してくれます。定期的にフロントカバーを開けてフィルターのお手入れをしなくてもよいので手間を減らすことができます。高いところのお掃除ができない方などにおすすめです。

ただし、細かいホコリが取り除ききれない場合があること、ダストボックスにホコリが溜まっているため定期的な掃除の手間を減らすことはできますが掃除は必要です。

電気代の節約が期待できる

エアコンのフィルターを定期的清掃することで、電気代の節約につながると言われています。

フィルターを自動掃除してくれるため、ホコリがたまってしまう心配はありません。フィルターを清潔に保つことで、結果的に電気料金の節約に繋がります。
お掃除機能付きのエアコンは高額ですが、省エネ機能を兼ね備えた高機能が多いため、電気代の節約につながる可能性は高くなります。

また、メーカーや機種にもよりますが、インテリア性を考慮したおしゃれな外観のものが多いです。

お掃除機能付きエアコンのデメリット

おそうじ機能付きエアコンはメリットばかりではありません。次に、デメリットも見ていきましょう。

お掃除機能でカバーできる箇所が限られている

お掃除機能が行うのは、フィルターのホコリを取り除くことに限定されていると考えてよいでしょう。フィルターのホコリをブラシによって掻き出し、ダストボックス溜まっていきますがフィルター部付着した油やタバコのヤニなどの汚れはキレイになりません。

細かいホコリが取り除ききれない場合があるため、通常のエアコンと同様にフィルターの掃除を行ったほうがよいでしょう。
機種によってはフィルターが簡単に取り外せないタイプもあるので注意してください。

多くの機能が付いている分故障しやすい

スタンダードモデルのエアコンに対して、お掃除機能付きの場合は奥行きがあることに触れました。その厚みを自動掃除するためのさまざまな部品やダストボックスが詰まっているのです。しかし機能が多い分、故障する可能性は高くなります。

内部構造が複雑なためホコリやカビが付着しやすい

お掃除機能付きエアコンは自動でフィルター掃除するため、部品やダストボックスが取りつけられています。そのため、スタンダードタイプに比べて内部構造が複雑です。フィルターをキレイにする機能を備える一方、ほかの部分にはホコリがたまりやすくなってしまいます。エアコン内部にホコリがたまると手入れをしにくいうえ、放置しているとカビの発生につながります。

本体価格やクリーニング費用が高額になる

各メーカーは、お掃除機能付きエアコンのクラスを上位機種と位置づけています。フィルターを自動掃除するだけでなく、省エネ機能や花粉、PM2対策機能などを搭載しているため本体価格は高くなりがちです。機能が増えることにより洗浄する技術が難しくなり、エアコンクリーニング業者に依頼したときの料金も高額になると考えておきましょう。

お掃除機能付きエアコンの注意点

お掃除機能付きエアコンについては、ほかにも次のような注意点があります。

定期的なクリーニング作業はしなければならない

お掃除機能によってフィルターのホコリを自動で掃除してくれますが、基本的にアルミフィン部分など内部のクリーニングを行う機能はありません。自動掃除だけでは不十分なため、カビや雑菌などニオイの原因が取り除けないことから、定期的なクリーニングが必要です。

全ての汚れを落とせるわけではない

高性能なお掃除機能付きエアコンでも、フィルターに付着した油汚れや発生したカビまでキレイにはできません。そうした汚れは、別途洗浄しなければなりません。

お掃除機能付きエアコンは自分でクリーニングできる?

基本的には業者に依頼するのがおすすめ

結論から言うと、専門業者にエアコンクリーニングを依頼するのがおすすめです。

お掃除機能付きエアコンは自分でダストボックスを外して溜まったホコリを捨てたり、フィルターを取り外したりすることは可能ですが、エアコン内部を掃除するためには知識がないとエアコンを故障させてしまう可能性があります。ご自身で掃除をされる際は、目視できる範囲にとどめて、外せないパーツには手を出さないことが大切です。

エアコンクリーニングを専門業者に依頼する前に、確認が必要なポイントをご紹介します。
特にお掃除機能付きエアコンの場合、通常のエアコンとは違う点も多いのでしっかりと理解しておきましょう。

お掃除機能付きエアコンのクリーニングを断る業者がある

お掃除機能付きエアコンは非常に複雑な構造をしていて、メーカーや機種により分解方法が異なります。

したがって、業者によってはお掃除機能付きエアコンのクリーニングを断る業者も存在します。事前にお掃除機能付きのエアコンも対応してくれる業者なのかを事前に確認しておくとよいでしょう。

エアコンクリーニングは時間がかかるので真夏や真冬は避ける

エアコンクリーニングの所要時間は、下記のとおりです。

したがってエアコンが欠かせない時期は避けることをおすすめします。エアコンクリーニングを依頼する際は、過ごしやすい気候で時間に余裕がある日にするとよいでしょう。

お掃除機能付きエアコンはクリーニング費用が高い

スタンダードモデルのエアコンに比べるとお掃除機能付きエアコンは作業に手間と時間がかかるため、エアコンクリーニングの費用が高額になります。あらかじめ、どのくらいの費用になるか見積りをしてもらうとよいでしょう。

まとめ

お掃除機能付きエアコンについて、メリット・デメリットなどについて解説しました。購入をお考えの方や、業者にエアコンクリーニングを依頼する際はぜひお読みになった内容を参考にしてください。

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